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伊那スーミンの脇を時折通過する電車に思ったこと

2024年09月24日 | カテゴリー: 山木康世 

何度も伺っている長野県であるが、今回始めて地政的街の位置関係を把握できた。
 長野、松本、塩尻、伊那、諏訪、飯田、などの街がどのように配置されているか。
僕はふきのとう時代から長野県がおふくろの味噌汁風な日本の故郷原風景に写って好きだった。早春の田園風景を味わい深く感じて、どこか美原の風景と重ね合せて受け取っていた。雪が溶ける前、降っては止んで上がっったと思ったらまた少し降って、凍りついたこれから出番を待っている田んぼを歩く感触が好きだった。
今回の50年ツアーは残暑の長野であったが、大雨の被害の能登地方のことを思えば幸いであった。山々に囲まれた長野県は山育ちの僕にとって、原風景なのである。「ふきのとう」を貫いている基本的音風景は山々にこだまする早春の息吹のような、青年の持っている未完の希望、夢、素朴な男女のロマンなどのごちゃまぜが浮かんでくる。いつまで経ってもあのときの初々しさを失くしたくない。50年経つが格好の原点回帰のできる音楽をたくさん作ってきたことに今更ながら誇りに思い大事にして行きたいと思った。
  忙しい現代をいっとき忙しいと思わせない「ふきのとう」の音楽は心底癒やしの音楽と自認した。
  人が人を思いやる気持が、ますます必要とされるデジタル時代に生きる人間の技として備えていても損はない。
 伊那スーミンの少し条件の悪い会場の2時間は僕に語りかけてきたよ。みなさんどうもありがとうございました。

サンドイッチやリンゴジュースもおいしいカフェでした


最近はずっとスタンディングです