となりの電話 山木康世 オフィシャルサイト

誰も拾わないマスク

2021年05月25日 | カテゴリー: 山木康世 

某月某日、昼過ぎよりバスで中野へ。バスを降りるとき床に透明袋入りマスクが落ちていたが誰も拾おうとしない。
銀行で税金を払おうとバックの中を見るとすっかり財布を忘れてきていた。君ならどうしたろう?きっと地団太踏んで悔しがっただろう。僕も同じく忸怩たる思いだったが大人なので仕方なく臍をかんでバスでUターン。
バス停は昼下がりだというのに高齢者オンパレード、何の用事なんだろう。やがて直にやってきたさっきのバスに似通ったバスに乗って引き返す。
降りるときまたまた袋入りの同じマスクが同じ個所に落ちていた。さっき乗ってきたバスと同じバスに乗って戻ったのだった。
床に目を落とすまでマスクに気づかず降りるとき気づいておかしかった。声を上げそうになった。あっ同じマスク!
そうか、時間的に同じバスということに納得した。果たしてどこの高齢者が拾うのだろう?

コメントする