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柏StudioWUUテリーズフェア

2024年09月15日 | カテゴリー: 山木康世 

2時間スタンディングで配信は行われた。
先日の高槻の蔵におけるステージで復活した。ギターの作り出すリズムを体全体で作るのは座って作るよりも詩にマッチしているのだろう。妙に言葉が生き生きとしてくる。これは実感である。
ふきのとうの頃はスタンディングが基本であった。18年間立って歌っていた。やがてバンドが着いて弾くギターの役割が軽減された分、ギターへの追求はしばらく鳴りを潜めてしまった。
そしてソロになって座ってやることが当たり前のようになっていた。
今夜はテリーさんを偲んで、配信をテリーズテリーでまとめた。もちろんライブの配信であるのでステージそのものである。
あるギタリストはレコーディングにはYAMAHAを使っていた。1音1音はっきりした音が録音されると言うのだ。
倍音の多さで共鳴楽器ギターの良し悪しが決まってくる。しかしこれは生身の人の耳が感じ取ることが出来る良し悪しで、録音となると違ってくるような気がする。つまり人の耳ほど正確には再現し得ないのである。倍音が邪魔をするというようなことまで真起こってくる。音離れの良いYAMAHA系の音はマイク乗りが良いと言うことになる。
テリーさんはYAMAHAフォークギターの立役者だ。それから独立テリーズギターが製作され始めた。時は僕がふきのとうを止める2年ほど前ではなかろうか。工房に遊びに行って壁に掛かっていた1台の試作品に目が止まり、それが後にソロになってからの愛器となった。
もう1台は還暦の年に頂いたテリーズテリーである。裏版には亡き母への父親制作のダリア、バイオレットキミを精巧に再現して彩ってくれた。このギターの守護神でもある。還暦コンサートまでに間に合わせてくれると言ってたが時間になっても到着しなくてヤキモキした。最後のリハを終えて一段落というところで、客席の奥の方から声が聞こえてきた。「やぁ遅れまして申し訳ない」さっそくステージで弾いた思い出がある。GibsonB25のフルサイズでお願いしてあったのだが、果たして良かったのだろうか。しかし見事に弾き易さのために敢えて作ってくれた貴重で大事なテリーズテリーである。
2台は思い出と感謝を込めて30年ほどを総括的に2時間にまとめた。楽器は精神の延長戦上にある。何を思い時間を弾きこなすのか。若い頃には成し得なかった技術と精神が複合されて良い時間を過ごしている。
歌詞には更なる面白妙味を感じている。言葉のマジックは思い出のギターに包まれて、柏StudioWUUの空間を羽ばたいて、配信となって電波に乗って皆々様の元へ。
そしてテリーさんは黄泉の国への階段の半ばを過ぎた頃だろうか。聞こえましたか今日の晴れの音たちがステージを存分に飾ってくれましたよ。
テリーズテリーは永遠なれ!

ライブ配信で全世界の人が生ライブを楽しめます


「今日はスタンディングで頑張ろうかな」リハーサルで

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