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葛飾区両国亭に降臨したデカアヒルに拍手拍手ブラボー

2025年05月24日 | カテゴリー: 山木康世 

あんなにも関係者全員が声を上げておかしかったのに、両国亭の本番では笑い声一つ聞こえなく、少し不気味でもあったな。
なにかってかい?ステージのスピーカーの上にチョコンと置かれた黄色い孤独な子供のアヒルさ。子供の頃から見慣れた黄色いアヒルはお腹に穴があって、風呂の水上にプカプカ浮いている。赤い大きなくちばしが開いた例はない。お腹から水を吸って穴からピューッと吹き出すときにピーッと鳴く。
関越道の三芳パーキングでこいつの30倍ほどもドデカい大人のアヒルに遭遇した。駄菓子や売り場でオレの目の前に燦然と輝いていた。それも複数で。感動で笑いを堪えるとこができなかった。これを来る両国亭で早速やってみっか。そのほかに大小4種類ほどのアヒルの家族が数十羽いたもんだから分かるでしょう。三条より飛ばして多少疲れていた体と心が一気に吹き飛んでガァガァガァと元気になったのさ。
両国亭ではお客さんはきっとあの幕が引かれて登場したいつものアヒルの逆襲とばかりの悠然と構えた親アヒルの自信に満ち満ちた姿に笑いを抑えることが出来なく、拍手喝采場内万雷の拍手の趣となること間違いなしだ。これで両国亭の成功は問題のないところとなった。
しかしである、オレの思惑とは裏腹に大誤算、拍手は沸き起こったが通常とそれほど変わらない遠慮がち伏し目がちの拍手だけだった。どうしたことか、何が起こったのか、面白くないのかい、あのチビアヒルがこんなにもデカアヒルになったんだよ。可笑しくないのかい。面白くないのかい。
そこで途中で聞いてみた。
「アヒルにびっくりしたでしょう?見てなかったの」
「山木さんの顔を見ていました」
受けを狙いに言ったわけじゃないが、当ては外れるものであるという教訓を胸に懲りずにさいたま宮内家の登場と相成るわけであるが、受けは必ずやあるであろう。もひとつ感動まではいかないか。
三芳パーキングでの驚きの突然の遭遇は、スタッフ共々久々の感動すら覚えたのである。
おそらくいちアメリカ人が考え抜いた極上シンプルイエローアヒルは時を超えて再び降臨、混沌とした今の世界に一条の潤いの光を天上より我が心に突き刺したのだった。

両国亭のステージもすっかり馴染みになりました


子アヒルがこんなに成長しました

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