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北区田端アンダンティーノ真珠湾攻撃とジョン・レノン

2025年12月09日 | カテゴリー: 山木康世 

まだまだ続く小春日の師走。本当に抜けるような青空のもと、風も穏やか中野から30分ほどの会場までの時間は言いようのないやる気と元気を与えてくれる。幸せは青空の彼方らかである。
事務所を出る前に朝茶と紀州南高梅を体内に注入する。さすが梅の本場である。見事な梅の果実は元気をくれる。旅先道の駅で入手したキャベツのぬか漬け、紀州の沢庵も美味い。漬物の故郷は東北、特に山形県と思っていたが数年前紀州、三重県の紀州古漬けに山形には珍しい古漬けの虜になった。浅漬も新鮮で美味いが、古漬けの独特の酸っぱさも実に興味深いものがある。人間も同じであろうか。少し酸っぱいくらいの人間臭さは奥深く哀愁のあるもんである。若い時分の新鮮さとパワーにはない味わい、こんな人間で完結したいもんだ。その人間から作り出される音楽も同じであろう。ニヤリとしたくなるような深みのある言葉に非常に興味を感じる。裏の裏に隠された言葉の妙味は朝茶と梅干しみたいなもんだ。
今回も前回と同じく近隣の駐車場の「満」には手を焼く。今まではスムーズに駐車できたお気に入りは、2回続けてままならなく付近を散策する羽目に陥っている。アンダンティーノの使い勝手のよさの一つに、ここの駐車場があった。それがなぜか「満」が続く。しかし捨てる神が居て、はたまた拾う神も居るのである。グルっと一回り、何処もかしこも空いていない非常事態、しかしである、またも戻ってくると隣のお気に入りが「空」になってるじゃないか。前回と同じじゃ。神様のちょっとした悪戯に苦笑してしまった。
今日は12月8日、我が国にとって大事な日である。真珠湾に攻撃をかけて、自衛のための戦争を仕掛けた重要な日なのである。当時の人間たちの揺れ動く様相を想像すると、申し訳のないそれぞれの裏事情が垣間見えてくる。最高責任者は天皇陛下である。そのように憲法で決められていて、教育勅語などを幼い頃より読まされて親のあり方、国のあり方などが厳しく教育されていたのだろう。今も同じであるが、憲法のもとでは何も立てつけない静かなる国民の不安さも感じる。そして最後は原子爆弾による最終ノックダウン。それから実に80年、我が国は平和をとりあえず享受し続けてきた。国防は義務であるし、覚悟も必要であるが、有無を言わさず殺し合いが平気で行われてはたまらない。戦争とはそういうものであると80年前教えられた日本国。国民が死んでまでの犠牲を出しては何の意味も持たない。強面のスローガンも大事だが、翌々考えての行動が必要となる。
「12月の雨」「スイートホームメモリー」「パールハーバー」と続けた。やはり威勢の良い感情や言葉は大事であるが、男女の偽らざる物語はもっともっと素晴らしく必要性を感じる。ワンちゃんやニャチャンたちの行動と何も変わりがないのである。穏やかな心持ちにしかロマンは生まれない。改めてYAMAKINGSONGSに我ながら感じてしまった。
ちなみに多くのロマンを地球人に与えてくれたビートルズの出現は奇跡でもあるし僕らの幸福の一つでもある。そのメンバージョンが凶弾に倒れた日でもある。僕は30歳、信濃町SONYスタジオで「野良犬hoboの唄」格闘中だった。一発の銃弾が、宇宙の果のニュースよりも大事な才能という脳みそを打ち砕いてしまった。もったいない話であった。
お忙しい中みなさまありがとうございました。


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