となりの電話 山木康世 オフィシャルサイト

高知播磨屋橋交差点後始末記

2010年05月08日 | カテゴリー: ミュージック・コラム 

またまた中国で盗作騒ぎ。
今度はスピッツの曲だという。前回の舌の根も乾かぬ内の話、探したら出てくるわ、出てくるわで収拾がつかないんじゃないかと思ってしまう。
前回の事件は解決したのか、しないのか。
一つだけ事実がある。こんな僕がネットのユーチューブをクリック、大元の歌や歌手を知ってしまう。元の歌よりも進化して中国人の歌の方がよく聞こえたりする。そして恐らくまた一部メディアは数日間、この話題で盛り上がるんだろうな。歌手の大キャンペーンの種子を中国人が蒔いているようにも見えるし、そこでは誰かが不正に大儲けしているが誰も金銭的損をしていない構図が見えてくる。作者のプライドは人それぞれだろう。自分の歌がひょんなことで世界に広まることの快感は、決して金では買えないものだろう。と、一作家は思ったりする。
しかし日本著作権協会だけはそうではない。権威や組織そのものを踏みにじる行為にご立腹だろう。まぁ静観といこう。

高知の音楽会はまことに穏やかに、そして静かに幕を閉じた。みんなの聴き入っている空気が充満、先日とはまた違った雰囲気のライブとなった。
ゴールデンウイークの狂気じみた龍馬ブームを想像すると、祭りの後のような町中で、一時平穏を取り戻したのかと思ったりする。
初め戸惑ったが、3曲目あたりからこちらも方向を変えてライブを進めた。ライブを船にたとえると、客席は海のような感じだ。どんな波が立っていつ何時思わぬ方向に船が進んで行くか分からないときがある。そんな時は波に任せて船を進めることだ。自然空気が変わって船と海が一体となる。そんな技量もこの数年で身につけた。
59歳の「龍馬が駆けてくる」は終了した。

お忙しい中、みなさーんありがとうです。打ち上げで思いっきりカツオのたたきを食った。さらに深夜に食ってはいけないニンニク餃子を食った。西岡くん、良い音とおもてなしをまっこと感謝する。
四国ツアーも無事終了、残すところ2日、天気も回復、京都へ車を進める。好天の土曜日、1000円高速にどのような渋滞状況が待っているのだろうか。天は我にあり。

龍馬が駆けてくる

はりまや橋から 土佐は夕暮れ時
一人思いを巡らせた よさこい帯屋町
龍馬はここで何を見つめた 日本の新しい夜明けか
五台山から吹き渡る風 龍馬が駆けてくる

鏡川を見て 月の桂浜
一人心を遊ばせた 俄(にわか)侍気取って
龍馬よ帰れ死ぬな都で ご城下土佐は緑 
黒潮踊る太平洋 龍馬が駆けてくる

いごっそう歌えば はちきんが踊る
一人夏歌更ける夜 鰹肴に杯  
龍馬の思い志を 映して光れよ満月
ピストル片手にブーツ袴で 龍馬が駆けてくる

(山木康世)