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鎌倉由比ヶ浜くるくる御礼

2023年10月02日 | カテゴリー: 山木康世 

こんなことってありえへん。
ご存知「思えば遠くへ来たもんだ」は武田さんが28歳のとき書いた詩である。確か故郷福岡を離れて6年目とあった。新幹線がまだ福岡へ伸びていなくて、途中乗り換えでおそらく上京したのではないのだろうか。札幌と福岡、北と南の違いはあれど1歳違いの歳の差なのでほぼ同じ時代感覚であろう。感じとしては夜行列車で上京が絵になる。
本日くるくるで中盤3時ころ歌い出し、後半で思いついてセリフを挟んだ。「さきほど江ノ電へ電話して午後3時ころ由比ヶ浜辺りを走らせてほしいもんだ」そしてすべて歌いきりエンディング、なんと床を微かな振動が、やがて庭の緑の向こうをゴォーっと言う音とともに江ノ電が通過したのである。筋書きのない極上のドラマに僕は思わず歓声を上げてしまった。お客さんも大きな拍手を、そして通過後歌は終りを迎えた。こんなことはもう二度と人生でありえへん。神の域な采配に大感謝祭。
電車が度々通る音が邪魔に感じてここでライブをする人が敬遠することがあるだろう。しかし僕に言わせりゃ、こんなピンチをチャンスに変えることもできるんだという証明の日のくるくるだった。
お忙しい中、体調が少し優れない方、遠路はるばる日曜の昼下がり誠にありがとうございました。最後に江ノ電様、誠にありがとうございました。今日から神無月、確か出雲の方へ神様はおいでになり不在の月であったはずだが、お一人神様だけ由比ヶ浜くるくるにおいでになっていたわけですね。


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