ギター四方山話弦乃巻
2010年04月13日 | カテゴリー: ミュージック・コラム
ギター弦の種類は3種類ほどある。
肉の焼き方(レア・ミディアム・ウエルダン)、服のサイズ(S・M・L)、箱の大きさ(大・中・小)と同じで、ギター弦も使い手の好みや用途によって変わるように3種類ある。
実際はもう少しあるようだが、実用的なもはメディアム、ライト、コンパウンドの3種だ。弦の太さで音の高低は変わる。太ければ低い音、細ければ高い音。実に単純である。
しかし使う人の肉体の違いがある。男女、力のある人ない人、指の長さ、指の太さ、手のひらの大きさなどなど手だけでもたくさんの違いがある。
さらに、ギターを弾いて楽しむには音だけではなく、どれほど長時間弾いても苦にならないかということも大事な要素である。
どの弦を選ぶかはそのようないろいろな要素によって変わってくる。
ギブソンの本来のダイナミックさを出すにはヘビー弦、ないしミディアム弦がよいという。アメリカ人は、あまりギブソンでアルペジオで繊細に弾くと言うことは考えないようだ。どれほどのギブソン愛好家に聞いたかは定かではないが、定説である。実際、これらの弦で弾いてみると確かに野太い音が出る。しかし僕の指先にはきつくて長時間弾けなくなる。
マーチンはライトであろうか。あの高音の繊細な鈴を転がしたような音を出すにはライトが良いのだろう。知り合いのマーチン好きが言うには、ダルマ型のマーチンにはさらに細い弦が良いと言う。日本人は虫の音を好んで聞いて秋の風物詩にまで取り入れているが、お隣韓国人には騒音にしか聞こえないという。おもしろい。
コンパウンドは少々値は張るが柔らかいので初心者向きだ。非常に扱いやすく、長時間弾いていても疲れなく指が痛くならない。1、2弦を除くほかの弦は、上方を絹の繊維で巻いてある。ガット弦も同じように作られている。うたごえバイト時代よくコンパウンドを使ったなぁ。長い時間弾かなければいけないので柔らかいものを使った。徐々に上を覆っている絹が傷んできて中の鉄が見えるまで使ったものである。
ちなみに僕が好んで使っている弦はダダリオ製のライトゲージである。
さらに細かいことを言うとゲージの太さの他に成分の違いもある。
フォスファー・ブロンズは10円玉のような色をしていてきらびやかな音である。
ブロンズは5円玉のような色をしていて乾いた感じで普通に使われる。
僕のギブソンにはフォスファー・ブロンズである。ギブソンの粗野な感じを少しきらびやかにするので好適なのである。ブロンズを張るといつものギブソンB-25でなくなる。
こうしてみるとギターを弾くと言っても弦によって違いが出てくると言うことがおわかりでしょう。
あくまでも自分にあった好みのものを選んで、さぁレッツゴー3匹。(古いー!)
(山木康世)