柏WUU音始末記
2010年07月26日 | カテゴリー: ミュージック・コラム
柏でライブをするようになって1年半が過ぎた。
千葉県は遠くて近い県である。道産子の僕には東京も千葉も同じように思えるのだが、千葉の人は何をおっしゃりますると右手を顔の前で左右にヒラヒラ。
毎回土曜に行われるライブ。去年も同じく7月の第4土曜日に行っていて、大変な賑わいを経験していた。
この日、柏では柏祭りが行われて、町の倍の人が繰り出す。去年は柏駅から2つ先の我孫子駅前に車を停めて電車に乗り換えギターと荷物を運び込んだ記憶がある。今回は豊四季という隣りの駅に駐車、東武線で参上いたしました。豊かな四季とは何と日本人らしいセンスであろう。拍手である。ひらがな名の町が増えたりしている昨今、妙に感心しきりである。その上土日は1日駐車1000円という東京では信じられないお手ごろな駐車料金も手伝って足取りも軽い。
この日は、柏の中心部から自動車は排除される。何か目玉の出し物でもあるのかと尋ねるとそうではない。何もない、ただ人が近隣から集まってくるだけという。
その通り、駅東口からWUUまで道に人があふれかえって、土日の原宿駅前周辺と同じような喧噪ぶりに変身、年に一度のお祭り騒ぎとなる。
縁日の屋台が道の両側をズラリと占めて、時折パレードが行われている。何が出ているのかさっぱり分からない。しかし人は老若男女が混雑さを楽しみに来ているようだ。脇道に入ると、ヤンキー座りをした若いモンがかき氷やイカ焼きなどをつっついている。人が人を呼ぶ賑やかさを嫌と言うほど考えさせられるこの日である。
お祭りは本来こんなもんだったのだろう。それがいつしか町のため、企業のために作られたお祭りになって日本各地で繰り広げられているのだろう。札幌のよさこい祭りなど典型的であろう。
故に自然とこの日の柏ライブはお祭りの気分が身体に染み渡り、お客さんも僕も普段にはない浮かれ気味である。人生はお祭りである。何かしらそれぞれの人にとって毎日がお祭りである。町に繰り出せる心身の健康は幸せの一つである。
あの混雑を疎ましく思ったり、妬ましく思えてきたら黄色信号である。
帰り道、ライブの余韻と祭りの後の興奮がまだたっぷりの夜空には稲光が頻繁に光っていた。これは一雨あるか、ざぁーと通り雨でも来るか。
次回は9月、その次は12月と3ヶ月に一度という頻度で行って行く予定である。
店のAご夫婦、仕掛け人O氏の汗だくさにほだされて常磐道を通うライブは、地元の方が言うように近くて遠い気分のライブと整いました。
(山木康世)