となりの電話 山木康世 オフィシャルサイト

黒のサングラスのならず者

2022年03月15日 | カテゴリー: 山木康世

PCを見ていたらこんなのがあった。きっとロシアのならず者がジャパンを訪問した時のもんだろう。

まさに宮本武蔵の巌流島決闘である。
イライラしながら佐々木小次郎は武蔵の登場を待つ。もうここで勝敗はかなり決まっているのである。そして夕日を背に武蔵登場。逸る気持ちの小次郎の繰り出す燕返しも、心が定まっておらず今一つきれいに決まらない。一方武蔵は余裕のよっちゃんである。遅くなった詫びでも言うのかと思ったらいきなりの大太刀である。ひらりとかわすと漕いできた舟の竿で小次郎の面を叩き割る。
ジェット機内でロシアのならず者はウオッカを飲み日本をじらす。
一方日本のお坊ちゃんは何か粗相があってはならぬと少々寝不足の体で地元の温泉地へと早めに繰り出す。
そしてご機嫌なならず者の登場。お坊ちゃんもご機嫌である。
「有名な温泉に入ってもらって疲れを完全にとってもらいましょう。」
「ありがたい話で恐縮です。疲れをとるよりも疲れないことですね。」
ロシアのクマは何にも疲れてなんかいないのである。ウオッカの勢いも手伝って暖かい日本に呼ばれてハイテンションなのである。もしかしたら、本国に近くて寒い根室辺りに呼ばれるかもしれないと思ったもんだから。もちろん遅れきた訳も言わないし謝罪などもしない。
なぜか現地のおばちゃんが持っていたカレンダー、真黒なサングラスをかけたならず者のカレンダーを喜々として記者にかざしていた姿である。
このならず者が、今世界を混乱の渦に巻き込んでいるとはおばちゃんもこの時点ではつゆ知らず知る由もない。

埼玉県さいたま市/琴勝流大正琴本部御礼

2022年03月13日 | カテゴリー: 山木康世

25キロほどで浦和に着いてしまう。浦和・大宮・与野が合併してさいたま市が誕生したのは2001年のこと。20年以上も前の話なのだが個人的には町が大きくなって政令指定都市になる動きはあまり好きではない。故郷札幌もそうなのだが、今までの町が区になって統制されて残ってはいるがイメージが薄れて大雑把になる感じが好きではない。長い歴史がはぐくんだ町の名前が消えてなくなる。時代の流れなのであろうが、そこに生きて息づいているものまで消えてしまうような一抹の寂しさのようなものを感じてしまう。
そんなわけで北浦和の3回目の会場でのLive。大正琴という楽器の教室が基本の会場は個性的である。日本固有の楽器はもっと愛されてもいい気がする。先の町の消滅とも共通する感じである。
そこに流れている空気や説明のつかない何かを感じてその日一日を過ごすことは大いに意義のあることと思っている。個性、独自性であろうか。
みなさま誠にありがとうございました。本当に程よい3月の第2土曜日を共に過ごすことができまして感謝です。風も穏やか、気温も20度ほど、人が快適に暮らせる地球の優しくあったかい日はめったにない。
また伺いたいと思っております。さらばじゃ。

ありがとうございました!

さいたま市琴勝流大正琴本部へビンビンビン

2022年03月12日 | カテゴリー: 山木康世

暖かくなってきましたね。
今時を啓蟄ケイチツ=冬の寒さでこもっていた虫たちが、人間と同じく穏やかに感じてモゾモゾとはい出てくる季節。このころ初雷はつかみなりが鳴り、これを聞いて虫が土中からはい出すと考えたので、これを「虫出しの雷」ということもある。とあった。そして10日から桃始笑モモハジメテワラウとある。桃がヘヘヘと笑うかどうかは知らないが桃のつぼみが膨らんで花が咲き始めるころという。
表通りでは桜もハハハと笑って服を脱ぎ始めて見事なヌードの準備をしているころだろう。
おっとその前にビンビンビンの大正琴が笑っている 埼玉県さいたま市琴勝流大正琴本部 2Fホール ~スイーツの日 酸いも甘いも北浦和~へお邪魔して、11年前に我が国を襲った大惨事に黙とうを捧げつつ、つつがない日々を願うとともに早くコロナから解放され戦争が終わることを切に祈り唸ってきます。

着々と準備が進む山木康世野外ライブ

2022年03月10日 | カテゴリー: 山木康世

2022年3月21日(月、祝日春分の日)東京都八王子市ストックヤード
~ヨーロピアン煉瓦と石に囲まれた野外ライブ~

この日への一番の願いはお天気である。お天気次第で同じ内容でも大いに異なってくる。演者はナイーブである。心の彩をギターに託しての2時間。

企画運営者の松原氏の妹さんがお亡くなりになって何年になるのだろう。その日の楽屋に車いすで現れた妹さんは憔悴しきっていた。しかし「嶺上開花」が、がぜん体内に未知なるエネルギーをわき出させ、回りも信じられないほどの回復を見たそうである。何が彼女をそうさせたのかは分からない。現代の最新医療をもってしても歌の持つ心的影響が及ぼす効果は解き明かされていないが、確かに魔法の力を潜めている音楽の力。古今東西いろいろな所に音楽は生まれて今に至っている。この魔法の力がなければとっくに消えてなくなっていたことだろう。双方向に力を及ぼす音楽は空気、水、の次に必要な要素なのかもしれない。

戦争にも使われて妙な鼓舞する力も発揮する。そうではない穏やかな心を支配する音楽は病みつきで未だ止まる気配もないし止める気もない。

みなさんどうぞ、この春分の日2022年3月21日(月、祝日)東京都八王子市ストックヤードへお集まりください。何かの魔法にかけられ「生きる」ということのポジティブさを感じられるでしょう。

春日井市/カフェ・カレドニア御礼

2022年03月07日 | カテゴリー: 山木康世

抜けるような弥生の青空の元、東名を浜松から春日井へ向けてひた走り。100キロの道のり、今日は風が強くてハンドルも時折取られそうになる。途中で「コロナワールド」という大きな看板に目を奪われる。この時期何かと騒がしい企業であったろうな。
「野良犬HOBOの唄」で冒頭を飾った「シルバーランドのテーマ」は音楽活動の中でも強烈な印象があって、今でも語り草の曲である。30歳の節目の年にはいろいろなことがあった。ふきのとうをやりながらソロ活動でアルバムを作るという長年の夢を果たすことができた年である。
春日井のオープニングは「シルバーランドのテーマ」のレコードで始めた。冬の美原が舞台で、徐々に朝が明けてゆく風景を音風景に願いを込めた。アレンジャーの瀬尾一三氏は見事に、いやそれ以上の世界を作ってくれた。SONYの大きなスタジオ集まった総勢20人ほどの音楽家の元、新しい朝の始まりである。
ニュースでは流氷に現れ見える蜃気楼が紹介されていた、いつだったろう、皆で紋別へ流氷ツアーに行ったなぁ。砕氷観光船ガリンコ号の操縦席にも座って、ガリガリ力強く氷を砕いたりもした。春はもう目の前である。もう少し我慢の子でいれば桜の春だ。
春分の日に本当にコロナがいなくなり、戦争も収まる。「山木康世展」でモヤモヤを晴らし、新しい朝を迎えよう。
こんな2022年のはずがない。備えあれば憂いなしではあるが、杞憂には気を付けて前へ進もう。
みなさんありがとうございました。連日の晴天の中、東京へ戻ります。

地元のおなじみさんや、岐阜、大阪、兵庫からのお客様も。ありがとうございます。

静岡県浜松市/木下惠介記念館 アートホール御礼

2022年03月06日 | カテゴリー: 山木康世

歌と花の街、浜松市は全国1、2を誇る晴れの街でもある。日照時間が平均長い静岡県は横に長く太平洋に面していて「貨物船とミカン畑」のモチーフでもある。お茶と魚の干物と果物とうなぎパイが頭に浮かんでくる。
昭和5年建造というギター弾き語りに相応しいもってこいの会場である。その頃のモダニズムを感じる。基本コンクリートであるが中は木の持つ暖かさが気持ちを癒してくれる。天井が高く懐かしいおっかない先生がいる講堂のような雰囲気の中でのLiveLibrary。
あーまたやっちまった!バッテリーの残量が残り少ないです。今すぐに充電してください。この警告に何度心が震えて目が点になった事か。先生が飛んできて「また山木やったな!」控えのスペアを持ってきてもらい自信もって、余裕こいて交換したのだが、な、なんとこれにも警告が!穴があったら入りたい心境の一つである。最後に持ってきたはずの電源コードの出番である。黒い昔風な武骨な電源コードの頼もしさよ。あー救われた。
てなわけで少々ハプニングありの浜松Livelibrary。もう一つあったのですが、これは先生に見つかっていない。故に内密内緒にしておこう。
みなさんありがとうございました。また木下恵介記念会館にて執り行う約束をしてダイアリーといたします。
天気も良くコンディションも最高だったので久方のミュージックレター「貨物船とミカン畑」楽しんで下され。

二伸 お客さんにニシンの子をかどの子と北海道で言いますかと聞かれたがないなぁと答えた。数の子はかどの子がなまったものではないかと仰っていた。後に未明のホテルで調べたら、ニシンは鰊でカドとも呼ばれて、その子がカドの子、数の子になったものとのこと。その昔には日本でもよく捕れて子孫繁栄を願って食べられた。今でも好物の一つである。

クラシックな建物に山木康世の世界がよく似合います

東京都足立区/マジカルファンタジー御礼

2022年03月01日 | カテゴリー: 山木康世

北千住は松尾芭蕉が奥の細道の旅に就いた出立の地である。江戸時代奥州街道最初の宿場である。
「行春{ゆくはる}や鳥啼{とりなき}魚の目は泪{なみだ}」
不易流行と称し変わらないものと絶えず流れる水のごとく変わるものは根本において一つであるとしたのが芭蕉の俳諧論であるとか。
人生そのものであるな。限りある時間において自分を見つめたとき、いつも変わらない自分がいる。しかし世の中は絶えず目まぐるしくめぐっている。自分というものは社会の中に生きていて生かされているもので無人島や宇宙にでも連れていかれたら自分などというものは意識しなくなるのだろう。
町の持つ景観や情緒は非常に生きてゆくために大事で必要不可欠である。故に巨大な力によって促成的に捻じ曲げられ変えられ作られる町などは本来人が住むには向いていないのである。仕事をするためにやむなく作られた町などとっとと捨ててもっと自分に向いた地で暮し一生を過ごすのが本来の「生」なのである。
この町は東京なのに良い感じに田舎である。
2回目のマジカルファンタジーであるが、僕を魔法にかけてくれる。そしてすぐに解いてくれる。なぜかホッとする良い町、良いお店、良いマスター。そして良いお客さん。誠にありがとうございました。またやりましょうぞ。
マスター、奥さん早く治くなるよう祈ってます。手づくりパン美味しかったですよ。

お江戸両国亭御礼

2022年02月26日 | カテゴリー: 山木康世

ここまで来たなぁ。なんとも演芸場の持つ安ど感が僕の心をギュッとつかんで離さない、良いなぁ!演芸をするために作られた会場は楽屋、花道、まるで墓石のように積み上げられたステージ。吊り物を考えての配慮、独特の色合いの引幕、場内の明治の大横綱梅ケ谷横綱の見事なしこ姿に心が弾む。いつもは和服に身を包んだ噺家の座っているところに、フォークギター、ハモニカ、マイク、歌う歌の基本はアメリカンフォークソング。和洋合体である。演者は古希を過ぎた。
両国という地名にずっと前から弾んでいた。橋を渡って見えてくる赤銅色の猪が冬の陽光に光っている。そこから走ること3分、目指すお江戸両国亭だ。
この1週間いわゆる江戸の下町に身をゆだねている。ここら辺の風情がお江戸の情緒、遥か昔に故郷北海道で夢見たお江戸の空気感歴史観が良い!
早速また来ようと円楽一門の演芸場両国亭を後にした。
皆さんお忙しい中、誠にありがとうございました。

♪ハッケヨイ ノコッタノコッタ♪

「山木丸」の大漁旗がピタリとはまる空間でした


手拍子ありがとうございました!


相撲の街だけあり、場内には関取たちのオブジェが

東京都江戸川区屋形船あみ幸御礼

2022年02月24日 | カテゴリー: 山木康世

~旧江戸川で宜候(ようそろー)~
家に戻ってマップで調べると、対岸は千葉県である。浦安が見えてくる。
さらに平成元年上京の頃、姉が西葛西に住んでいて一度東西線に乗って遊びに行ったことがあった事を思い出した。
会場の動かないで波間にチャプチャプ屋形船あみ幸は時折走り去るモーターボートの作った押し寄せる波にユラユラ。その揺れをギターを弾いて右に左に体を小さく揺らすことで動いてるような錯覚すら覚えていとおもしろき哉。
春間近の陽光が船内に入り込んで良い具合のライブ会場である。この陽気に誘われて睡魔という魔物が忍び寄ってくる。
今上天皇様62歳おめでとうございます。お父上に段々似てきてますね。記者会見で国民の幸福を一番に考えていると仰ってました。
キンクロハジロは目が黄色、頭が黒、羽胴体が白でその名の通りの可愛い水鳥が遊んでいる。座右の書「人生歳時記」を披露してソロになってからの水先案内人をお見せする。現代のスマホも良いけど、この書は毎日毎日の日々の歴史や言葉、知恵を授けてくださった。
みなさんありがとうございました。屋形船あみ幸さんの気持ちの良い対応に感謝です。明日25日は墨田区へお伺いします。

時折、波に揺れる屋形船。僕はゆらゆら君もゆらゆら


春の日差しに揺れるピンクの提灯。「気分だけでも」と船宿が付けてくれました

東京都江東区/亀戸升本御礼

2022年02月23日 | カテゴリー: 山木康世

女性従業員はきちんと身なりを和服に身を固めてシャナリシャナリと動き回るのに対し、どこぞバイトで来たような風来坊風な男性従業員が黒のウインドブレーカーを着てお酒を運ぶ姿がいとおかし。矢張り要TPOなのだ。果たして220222夕刻大魔が時の我のTPOは?
普段食べることのできない幻江戸冬野菜亀戸大根のフルコース如何でしたか?こんな事もなければ我も立ち寄らないし味わうことのできない無類の味わい。大小だけでは計り知れないお金の持つ一面であるなぁ。そんな歳まで来たというわけだ。そのうえ抜けるような2月の冬空、スカイツリーも天まで届けとばかりに、もうそこまで本当に春が来ている。
遠くから近くからお集りの皆様、お忙しい中誠にありがとうございました。コロナも一時出禁退散したような。階段下の上がり框の棚には恵比須様と大黒様が居たような?皆さんをお出迎えしてくれましたなぁ。良いことあるよ!
今日は走らない、動かない町はずれの水車ならぬ懐かしい屋形船あみ幸に於いて、今上天皇様の御祝Liveと相成りまする。皆で乾杯しよう、バンザーイ!!
そうら夜が明けてきた。

床の間を背に歌います


みなさんとかんぱ~い!


「升本」のおいしい料理。まずは前菜から


大根とアサリの鍋は味噌仕立て。アサリは熊本ではなく北海道厚岸産


和牛ステーキも。まだまだ料理がたくさん

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