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黒のサングラスのならず者

2022年03月15日 | カテゴリー: 山木康世 

PCを見ていたらこんなのがあった。きっとロシアのならず者がジャパンを訪問した時のもんだろう。

まさに宮本武蔵の巌流島決闘である。
イライラしながら佐々木小次郎は武蔵の登場を待つ。もうここで勝敗はかなり決まっているのである。そして夕日を背に武蔵登場。逸る気持ちの小次郎の繰り出す燕返しも、心が定まっておらず今一つきれいに決まらない。一方武蔵は余裕のよっちゃんである。遅くなった詫びでも言うのかと思ったらいきなりの大太刀である。ひらりとかわすと漕いできた舟の竿で小次郎の面を叩き割る。
ジェット機内でロシアのならず者はウオッカを飲み日本をじらす。
一方日本のお坊ちゃんは何か粗相があってはならぬと少々寝不足の体で地元の温泉地へと早めに繰り出す。
そしてご機嫌なならず者の登場。お坊ちゃんもご機嫌である。
「有名な温泉に入ってもらって疲れを完全にとってもらいましょう。」
「ありがたい話で恐縮です。疲れをとるよりも疲れないことですね。」
ロシアのクマは何にも疲れてなんかいないのである。ウオッカの勢いも手伝って暖かい日本に呼ばれてハイテンションなのである。もしかしたら、本国に近くて寒い根室辺りに呼ばれるかもしれないと思ったもんだから。もちろん遅れきた訳も言わないし謝罪などもしない。
なぜか現地のおばちゃんが持っていたカレンダー、真黒なサングラスをかけたならず者のカレンダーを喜々として記者にかざしていた姿である。
このならず者が、今世界を混乱の渦に巻き込んでいるとはおばちゃんもこの時点ではつゆ知らず知る由もない。

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