大忘年会への誘い
2024年12月06日 | カテゴリー: 山木康世
大雪が終わって小寒になる中間を冬至という。昔はカボチャが添えられた季節である。その二十四節気の中の今頃を鹿の角解(おおじかのつのおつる)この言葉を知ったのは津軽黒石の中村旅館、朝日の当たる6畳間。壁にかかった暦に書かれていた七十二候。時代が変わってデジタルな世の中になっても、心の時代はアナログだ。
12月27日は煤払の日、中村旅館も煤払いをして一年の部屋の煤や埃、思い出の煤や塵、心の煤や埃を取り払って新年を迎えていることだろう。僕はといえば、その昔遊女が上り下りしたであろう急な階段を降りて東京に戻ってきた。
生きていることとは恥の上塗りの毎日。今年百七つ新年一つの百八つの煩悩は来年も再来年も追い払っても去らない犬のようにつきまとってくるだろう。
せめて本年の塵や埃を忘年の友とともに酒宴の席で酒の力を借りて12月27日新宿中華ダイニング「満月廬」で洗い流そう。