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敵に塩を送る

2010年02月11日 | カテゴリー: ミュージック・コラム 

 日本人は、良き日本人、好まれる日本人の規範として「人間は強きをくじき弱きを助け」とする大枠の意識を持っている。
 朝青龍は確かに強かったが、弱気を助けの感じが見られなかった。実生活の彼は分からないが、最後の事件が追い打ちをかけた。
 今までの日本人横綱も強くなって優勝をしたら得意になりたかった人も大勢いただろう。しかし、声を押し殺し黙っていた。
 朝青龍は馬鹿正直すぎて日本の規範に負けていった。
もう勝負が決まったほど相手の勝ちがないと見えても、彼は要らぬ最後の一突き、勝ち誇った態度をした。日本人には合わなかったというわけだ。
 敵に塩を送るという態度はできそうでできないが実に美しく心を平和にする。
 それにしても退職金と功労金で3億円が送られるという。
 ハワイでゴルフ三昧。強ければいい、勝てばいい、そんな風潮がはびこると、ろくなことはなく幸せな世の中にはならない。
 まだ十代で世の中の右も左もそれほど知らないスポーツ選手が億円の話をするのを聞くほど嫌らしく品がないことはない。本人のせいもあるが、みんな周りの大人のせいだ。

(山木康世)