となりの電話 山木康世 オフィシャルサイト

僕らは夜明けを待っている

2010年05月11日 | カテゴリー: ミュージック・コラム 

民主党の参院選の戦いで、柔道のYが擁立された。そのほかどうなってるのと言いたくなるような、過去のスポーツ選手が他の党からもこぞって票集めに駆り出されるようだ。 普天間基地問題で大混乱の米国への返答を前に日本は何を考えているのだろうと思ってしまった。彼らに何ができるかはっきりした眼で見なければ、この国は終わってしまう。そしてスポーツ選手は金メダル、1位を幼い頃から親や先生にたたき込まれたはずだ。その人が弱い立場の人の気持ちになって物事を考えらるのだろうか。金メダルを必要としない人は大勢いるはずだ。それよりも住みよい社会作りが優先されるべきだ。

アメリカが核を持ち込んでいた事件は、日本側の暗黙の了解があったと結論づけられた。日本とアメリカの間で解釈の違いがあったが、日本側はアメリカとすり合わせをせずに閣内で話し合い、アメリカに気を遣い暗黙の了解をしていたのだろう。
「どうだろう、アメリカは来月核を積んだ船が寄港したいと申し出ているのだが」
「非核三原則に基づいて断りでもしたら、今後日本防衛でアメリカがどのよう態度を取るか分からない。ここは知らなかったということで国民に白を切るという手で乗り切ろう」
「私も賛成です。こと核に関しては大広げに議論しても結論がすぐに出るという単純な問題ではない。結論が出る頃、我々は全員お隠れになっているだろうが、時間が解決してくれるだろう」
「そうだな、嘘をつきたくはないが真実を言って混乱させて冷静に判断できない元、最悪な結論は是非避けなければならない。嘘も方便、方便」
「神の領域に触れるような核の存在を知ってしまった時から人類の悲劇は始まった。核の持つジレンマに我々は悩まされることになったのだ」
「人間は自己保身に基づいて、生き延びようとする。それぞれの立場でそれぞれ議論し始めると結論など出るはずはない」
第二次世界大戦で日本は核を頭上に落とされた。一応終結と見えたが始まりであった。核核戦争に勝者はない、ということに人類は気づいた。両者とも破滅するのである。破滅しないために、持ってはいるが使えない、使わない。そのためには両者が努力して仲良く強調して生きなければならないということを強いられた。米ソが冷戦状態に入ってから、どれだけの大金をつぎ込んだのだろう。核など開発しないで、それだけの大金を他に使っていたらどんな世界が待っていたのだろう。それとも人間は愚かな存在なのでまた未曾有の戦争をして、破滅寸前のところまで持って行ってるかもしれない。

20XX年とある日
馬鹿なことを決定した人間をどうすることもできなかった国民。国民の代表であるはずのトップと国民の立場が逆転した。トップのために国民は犠牲を強いられる。こんな馬鹿げたことのために僕らは生まれ、生きて行くのではない。死の灰が降りしきる核の冬の日、呆然と立ちつくして空を見上げていた。

コックンヘ
君の応援は僕を大いに元気づけているので、あまり考え込まないでほしい。ユーチューブの音源の件だけ僕の気持ちを考えてくれればそれで良い。紹介してくれるのは本当に有り難い話だ。そしてその先にあるかもしれない面倒な話、聞いた人それぞれの問題を書いただけだ。コックンはおそらくきちんと僕のCDを買い求めて紹介してくれていると思う。しかし中にはアルバムなど必要はなく、1曲だけ聴いてみよう、コピーで終わらせてしまおうという人がいたらCDが売れなくなると危惧しただけの話だ。福岡、熊本での熱い応援をしっかり覚えている。これからも独特のコックン節でくれぐれも応援よろしく頼む。
(山木康世)