となりの電話 山木康世 オフィシャルサイト

ステーション

2009年10月15日 | カテゴリー: ミュージック・コラム 

空から落ちてくる雨が雪に変わってきた。どうりで朝から寒い日だと思っていた。
雨は昼過ぎからポツリポツリと窓に、屋根に、道に。バス停の人も襟を立てて肩をすぼめている。
まだ外に出ていない。腹が空いていては元気も出ない。燃えるストーブのそばのソファで一人寝そべって音のないテレビを見ている。藻岩山の方角から空気が白々としてきた。こりゃ雪の到来かい。そりゃ寒いはずだ。僕はのっそりと起き上がると鴨居の釘に吊された長袖のカーデガンを羽織る。ギターを弾いてみる。いい音だ。
昨夜、作りかけの歌をなぞってみる。何度も何度もお百度参り。
窓の外を見ると、もうすっかり真っ白になっていた。腹の空いているのを忘れていた。今日は外出を止めよう。ずっと一人でいよう。懐かしき30代の頁。

「ステーション」
 Bm  Em   A7   Dmaj7
なぜあんなに 好きだったのに 
 Bm  Em   F#7
離ればなれに なったんだろう
 Bm  Em  A7  Dmaj7
哀しいほどに よみがえるのは 
Bm  Em  F#7  Bm
君と僕との 出会いの風景
Gmaj7     F#m  Em A7 Dmaj7 
雨の降るステーション 雨宿りの君に 
 G  A   F#mBm Em F#m  Bm G
傘を差し出したのは僕 季節はずれの雨
 Bm  Em  A7   Dmaj7 
ひとつの傘で 何も言わずに 
 Bm    Em  F#7 Bm
バスターミナルで 君の名前を

やがて僕らは 夏の始めに 約束事みたいに 一緒に暮らした
君を愛していた どんな人よりも君を 神様の引き合わせなんだと あの日の雨を
ひとつの傘で 秋を見送り 木枯らしの中 冬を迎えた

いつまでも待っていた 君が帰らない夜 いつも待ち合わせたステーション 季節はずれの雨
君の名前を 聞いた場面で 雨は静かに 雪に変わっていた
君と僕との 出会いと別れを 遠くで見ていた 雪のステーション

※Bmの登場ですが、「風来坊」もBmでしたのでカポタストを2フレットにセットしてAmでやってみよう。
Bm→Am  Em→Dm A7→G7 Dmaj7→Cmaj7  F#7→E7 Gmaj7→Fmaj7