白い冬
2009年10月16日 | カテゴリー: ミュージック・コラム
この歌がデビュー曲に選ばれたのは。遙か34年前の話。
当時ソニーの札幌営業マンだった人に数年前聞かされたおもしろい話しがある。
まさにデビュー直前、「ふきのとう」を成功させるべく曲選びを全国の営業所単位で行ったそうだ。僕のかねてからの念願の「夕暮れの街」はB面に決まって、「白い冬」がA面となった。前述の人も「白い冬」を押したという。
確かに想像以上に売れたわけであるが、僕は当時スタジオでかなり迷った記憶がある。「ふきのとう」は二人である。これから全国ステージが待っているだろう。そのときに果たして二人だけでこの歌を再現出来るだろうか。学生時代、放課後楽しく切磋琢磨した「白い冬」を楽しく歌うことが出来るだろうか。出来ない。このジレンマに陥っていた。関係者は盛んに、今は目をつぶって売れてから好きなことをしても遅くはない、と慰めて下さった。僕の心の中を誰も想像していなかっただろうな。確かに途中からバンドの「ふきのとう」が定着したので、初めの迷いは払拭されたように見えたが、人生は長い。ここが微妙なところである。
「嶺上開花」でやっと長い呪縛から解き放たれた。学生時代に工藤氏の詩に曲を付けた本来の「白い冬」に戻れた。「ふきのとう」の「白い冬」よさようなら。
10曲目まで来たぞ。あと17曲。
NEWCD「嶺上開花」はただいまおめかしをして、こちらに届く準備をしているはずである。
「白い冬」作詞:工藤 忠幸
Am C G Am
一人で想う 秋はもう深く
Am C G Am
過ぎ去れば 空しく消えた日々
Am C G Am
あなたに逢えた 秋はもう遠く
Am C G Am
迎えつつあるは 悲しい白い冬
一人で暮らす 冬は早や涙
想い出せば 空しく消えた日々
あなたを愛した 秋はもう去って
感じるものは 悲しい白い冬
F G Am F G Am
もう忘れた すべてあなたのことは
F G Am G Em Am C G Am
秋の枯葉の 中に捨てた
一人で暮らす 冬は早や涙
想い出せば 空しく消えた日々
あなたを愛した 秋はもう去って
感じるものは 悲しい白い冬
もう忘れた すべてあなたのことは
秋の枯葉の 中に捨てた
もう忘れた すべてあなたのことは
秋の枯葉の 中に捨てた