柏Studiowuu御礼
2023年12月09日 | カテゴリー: ミュージック・コラム, 山木康世
ホントお日柄も良く、穏やかな先日までの冬を思わせる寒い日が嘘のような12月8日。
真珠湾攻撃の日、ジョンが撃たれた日。
あの日僕は信濃町のSONYスタジオで録音をしていた。ドアを開けて興奮気味の口調で「ジョンが撃たれた!」と血相を変えてマネジャーが飛び込んできた。僕らをはすぐに作業を中断、ロビーのテレビに釘付けになった。アメリカからの臨時ニュースに唖然として言葉を失くしていた。もうこれでジョンの作るこれからの新しい歌が聞けなくなる。こんなピストルの玉一個で才能が無になってしまった。そんな思いが真っ先に浮かんできた。何だか僕らの音楽の世界の一つが消えてしまったような喪失感に襲われた。
僕が柏WUUのアンコールで「Imagine」を歌った理由だ。
その少し前に歌った「パールハーバー」は日本が今でも汚名を着せられている奇襲攻撃の戦争開始、その時を歌ったものだ。事実は英国に対してすでに南方で宣戦布告をしている。この当時この歌が出来ていたら、今でも歌い継がれているだろうと思いながら歌った。
造り手が息の長い、良い歌を作ろうとしないと結果空気のようなどうでもいい歌が蔓延して変な人間の集まる国に、世界になる。大本は作る本人の崇高なる精神も必要であると近頃痛感する。そんなときに殺し合いの戦争など絶対必要無いのである。死んでしまったらそれでもう終わり、「夜空の花火」なのである。
ご参加いただいた大勢の皆様、お忙しい中誠にありがとうございました。
3週間あまりで今年も終わりですね。
練馬区江古田マーキー御礼
2023年12月04日 | カテゴリー: 山木康世
オーイ冬の空よ 俺は元気だよ
船の舵取りも 大分慣れてきたよ
道に強い日差し 雲の落とした黒い影
一口水を含んで しばし木陰で休んでた
やがて現れた出でたる 一陣の風神が
雷神と連れだって 俺を拳で押した
重い腰を上げたよ 額の汗を拭いたよ
未だ道の途上也 試練修練鍛錬
悟ってなんかない 欲望も枯れてない
間違いも犯すだろう 道も迷うだろう
けれど俺はいつも 胸を張って堂々と
生きてきた出鱈目に 道の真ん中辺りを
いつの間にか人並みに 一丁前に歳を取り
ある日気づいたら 髪は髭は白く
ずいぶん歩いて来たもんだ こんなに遠くまで来てしまった
さてさて次の電車 どこにどこまで来てる
風もなく穏やかな12月初めての土曜日。そして今年最後のマーキー〆の日。今年一年もつつがなく恒例のマーキーを、気心知れたご理解のあるお客様とともに過ごすことが出来たことに無上の喜びを感じておりました。
肩の力を抜いて、まるで普段の生活の延長線上のように如何に歌い振る舞うことが出来るか。何分自己流の音楽人生。半世紀も前に作った自前の歌を今現在、如何様に歌うかはとても面白いモノがあると発見。
僕とお客様の積み重ねあげた時間という魔法の塩の粉が歌に降りかかると、言葉では言えない妙味を醸しだし、双方の脳味噌に電流が発生。現実以上の120点の今の歌に仕上げてくれるのだ。歌の想い出は、ただ単に時間経過だけの想い出ではなくて、今まさに作り上げようとしている総天然色の想い出なのだ。
過去形ではない現在進行形の想い出とでも言っておこう。
まだまだこの想い出作りの娯楽は続きそうである。
お忙しい中、遠くからお近くからおいでくださりありがとうございました。次回はサクラのニュースが聞こえてきそうな3月の江古田でお会いしましょう。
彼の言う冬の蚊の話
2023年12月02日 | カテゴリー: 山木康世
今年の猛暑は蚊を戸惑わせたという。
親の蚊は希望と光に満ちて貯水槽に子供を託した。
しかし子供のボウフラはお湯のような水にアップアップ。
そしてなんとか生き延びた蚊の子供は、やっと冬らしくなった星空の下一軒の事務所の窓辺に。
窓の隙間からコンバンワ。
なんか痒いと小指をポリポリ。耳元でブーンという蚊の囁き。
何だ何だこんな12月に冬の蚊かい。上から読んでも下から読んでも彼(か)の言(ゆ)ふ冬の蚊の話。
私の魂が少しの間お休みになる
一日の疲れた魂が明日に備えて
ジッと横たえてまんじりともせず
また何時間かしたらムクッと起き出す
そして今日は練馬マーキーへ、明けて来週金曜は柏WUUを訪う。みなさんお待ちしてるぜ。
地球沸騰化と言われても北の嵐のニュースは届く。
冬の蚊は何と言って死んでいった蚊。