となりの電話 山木康世 オフィシャルサイト

ほうきぼし☆

2009年10月19日 | カテゴリー: ミュージック・コラム

元々は漢字の帚星だった。分かれるところだろう。しかし不思議なもので字面から受ける詩のニュアンスが変わってくる。カタカナは内容を軽くする。ロマンチックにする。反面漫画的にもなる。漢字は深刻的になる。重みを増す。
コンクリートジャングルの新宿に夜が更ける。夜風が身にしみる。ここで宿を取る人には堪えられない季節の到来だ。段ボールで我が家の暖を取る。両手の紙袋が日常のすべて。ドラえもんのどこでもドアならぬどこでも袋だ。地下鉄が動いている時は、路上の網の上が暖かい。下から上がってくる暖気は我を元気づける。ここで寝ているのが一番だ。夜ともなれば星がまたたく。夏の星座はどこかへ去った。また一年が去った。
アフガニスタンに、イラクに、アフリカに貧困を嘆いて助けようと出かける偉い人もいる。偉い人がテロに拉致された。ビデオに映った悲痛な顔立ちに少々同情と、どこかしらけた自分がいる。アメリカとの共同歩調が大切と政府は否応なしに鵜呑みで○とする。グローバルな時代になった。なりすぎておかしくなりそうなアメリカの現在。ネットで稼ぐ輩が世界を滅ぼす。そんな時代が決してきませんように。せめて一人の放浪者にも同情の心を。
ちなみに2番と3番の間に聞こえてくるピーポーは札幌の深夜の音風景です。

「ホウキボシ☆」

Am       BaugE7      Am
木枯らしに枯れ葉落ちて 孤独な旅人
Dm       C  C#dim  Dm   E7  AmGCCdim
春は菜の花 夏の夢は虹色 山に秋が静かに偲び寄った
Dm       C    C#dimDm      E7 Am 
人ごみの冬 待合所のテレビ 初雪のニュースが流れた
   G   C C#dimDm   E7
ここで独りぽっち 心独りぽっち
 AmA7  DmBaugE7            Am 
あービルの谷間 都会(まち)の空に光るホウキボシ☆

思い出を包み込んだ かばんを捨てよう
時は過ぎ去り 君はただの幻 矢のように知らずに消えて行った
遠い異国の出口見えない戦争 美しい国の見せかけの平和
ここで独りぽっち 心独りぽっち 
あー深夜バスに 揺られ眠る寂しホウキボシ☆

ここで独りぽっち 心独りぽっち 
あー君を捜して 夜に歌う一人ホウキボシ☆

月天心貧しき町を通りけり

2009年10月19日 | カテゴリー: ミュージック・コラム

この歌はきちんと製作年月日が書かれている。1993/4/22。ということは解散して1年ほどの43歳の年と言うことになる。与謝蕪村からタイトルはいただいた。オープンコードを覚えたての頃で、第二のギター加熱時代だった。
その昔東京で部屋には電話はなくて公衆電話にかけに行っていた頃がある。10円玉をたくさん用意して故郷の家族や友人にかけたもんだ。その横にうどんの自動販売機があった。100円を入れると器用に白い器とうどん玉が降りてきて、熱いお湯を注ぐ。帰り道ちょうど3分くらいでうどんが食えるという寸法だった。東京の冬は寒かった。一杯のかけ蕎麦ならぬ一杯の自販機うどんがどれほど慰めてくれたことか。耳元にはまだ故郷の声が残ってささやいている。あー早く仕事にかこつけて帰りたい。冷たい風だけの冬は好きになれないよ。月が煌々と輝いていた。江戸時代にはもっと月は夜道を照らしていたことだろう。月下をいそいそと蕪村が歩いて行く姿が見えてくる。
危惧していることがある。今のアベックは両者の写真を撮り合って保存しているはずだ。良い時は良い。しかしことはうまくいくとは限らない。二人の関係が終わりになった時、画像や映像や音声はどうするのだろうか。思い切って捨てることが出来るのだろうか。特に男は未練がましいからなぁ。想像しただけでゾッとする也。僕には全く持って苦手の時代也。しかし前に行くには全消去すべし。心よりご冥福をお祈り申し上げます。

「月天心貧しき町を通りけり」
  D    F#7 Bm      D69
帰りたくなったよ 会いたくなったよ
G Gm  D   B7 E     A7 
優しい声を聞いたら 思いがつのって
   D    F#7Bm      D69
すぐそこに君の声 受話器の向こうから 
G Gm   D   B7 E A7     D
寒さにかじかんだ声で 雪が降っているよと 
 E   G  D A7
 もう少しの 辛抱さ
 E G    D    G    D
 幸せは この冬の向こうで待ってる

孤独に寒さに 負けてなるもんか 
同じ空の下に君も 生きてるのだから
 もう少しの 辛抱さ
 幸せは この冬の向こうで待ってる

12月夜更けの 貧しき町並みを  
月明りに照らされて 冬を抱き締める
  冬を抱き締める 冬を抱き締める

※D69はD7でも良い。以上がんばりたもれ。

幸せになるんだよ

2009年10月19日 | カテゴリー: ミュージック・コラム

大分佳境に入ってきた。
周りを見渡すとすでに僕も巣立ちを終えた子供の親や、孫に囲まれて暮らしているという世代になった。芸能界でも政界に劣らず2世ばやりで、知り合いの子供が歌手や女優としてデビューなんて話も珍しくない。
隔世の感が強い今日この頃だ。ボブ・ディランが「時代は変わる」という名曲を出してから40年ほどだろうか。高校生の僕はコード進行のおもしろさに惹かれ良く弾いたもんだ。ちなみに「平凡」という月刊誌の付録に付いていた歌集に載っていたものだ。当時のおもしろい世相だね。ボブ・ディランが「平凡」というミーちゃん・ハーちゃん向けの芸能誌に載っていたんですから。ちなみついでに民主党代表の小沢某とボブ・ディランは同じ生年月日です。想像してごらん、どうも同じとは思えんなぁ。
お金か愛情かと世間ではいろいろ取りざたされる。しかし僕が考える一番の幸せの別れ目は自分にぴったりの人を見つけられるかどうかで決まってくると思う。姿形や相性などという単純なものではなく、説明が付かないがいるだけで良いという人がいるもんだ。もしかしたら遠い昔、兄弟や親子だったかも知れない。それとも自分だったりして。まだまだ説明の付かない場に我々は存在していると言うことを呉々もお忘れなきように。

「幸せになるんだよ」
Gm  F  Gm  F
らららー
F6     GmAm     Dm
良い人見つけて 幸せになるんだよ
A#    F    Gm     C7
優しい人が良いね 力持ちの人も良いね
Dm   F A#       F
君の幸せは 君一人じゃなくて
Gm   Am  Dm      G7
隣の人が誰かで 大きく変わってくるから
A#      F Gm   C7  F
良い人見つけて 幸せになるんだよ

焦るんじゃないよ 慌てるんじゃないよ
時間はたっぷりあるさ 人もたくさんいるから
大きく目を開いて 耳をよく澄まして
隣の人の言葉が 嘘か誠か確かめて
良い人見つけて 幸せになるんだよ

君の青い鳥が 見つかりますように
素朴な人が良いね 飾らない人も良いね
君の良い人を 大事にするんだよ
隣の良い人見つけたら 捕まえ放しちゃだめだよ
良い人見つけて 幸せになるんだよ

※こりゃFだからセーハの連続だ。手が吊ってくるべ。よしよし5カポにセットしてCで行くよ。
F6→C6(6は省略して良い) Gm→Dm Am→Em Dm→Am A#→F C7→G7 G7→D7

この国に生まれて

2009年10月18日 | カテゴリー: ミュージック・コラム

解散後すぐに創った歌だ。この頃「ふきのとう」は中途半端なグループになっていた。フォークデュオなのか、ポップスデュオなのか。自分としては最後までフォークグループで通したかった。生ギターが絶対必要条件のフォークソングを歌う人。この位置づけを通したかった。
そしてその思いを思いっきりぶつけたのがこの手の歌どもだ。大いに創った。30歳のころ東京から札幌に帰った時以来の創作意欲だった。毎日創っていた。そして発表の仕方がガラリと今までとは違ってきた。明日のライブに向けて夜中創った歌が披露できる。こんな打てば響くような環境は今までなかった。ギターも一人になって覚えた。大いに弾いた。今までの聞こえるか聞こえないか分からないようなステージの存在とは訳が違う。ギターがすべてなのだ。これぞ男冥利に尽きるというものだ。
渋谷の駅前交差点はいつでも満員御礼。すれ違う人で息が切れるほどだ。ハチ公まで落ち合おうなんてい言う甘い考えはよした方が良い。ハチ公は群衆に取り巻かれているので探すのも容易ではない。旗でも持って頭上高く掲げてでもいれば話は別だが、バスのガイドさんになってしまう。
僕らは今、真剣にこの国の在り方に関して議論しなければいけないところに来ている。何かが狂っている。時計で言えば目に見えない歯車の歯が一つ欠けていてどうも正常に動いていないようだ。幾らネジを巻いても、すぐに動かなくなる。かたや10万年に1拍子しか狂わない時計の生産国でもある。100年も生きられないのに、こんなのあまり意味がない。

「この国に生まれて」

Dm  A7   Dm Gm C7  F   A7
わけもなく悲しくて 涙こぼれたよ交差点で
Dm  A7 Dm Gm     C7 A7   Dm
大都市の片隅で どんよりと 僕は生きている
A7    Dm A7     Dm
特に好きな人も 見あたらないし
Gm    Dm  C   A#  A7
やりたいこと何か あるわけでもなし
  Gm   Dm    A7      DmD7
あなたの友は悩み事に 耳を貸してくれますか
 Gm    Dm      A7     Dm
この時代に生きてること 幸せと感じますか
F    A7   Dm
RaRaRa……

いつか見た青い空 一直線に伸びた飛行機雲
この町に続く 一本道を
心ときめかせて 夢いっぱいだった
あなたは誰かに自分の 夢を語りたいですか
あなたに誰か尊敬 できる人いますか
この町に生きてること 淋しくはないですか
この国に生まれたこと 幸せと感じますか

RaRaRa……

※Dmの歌は今まで登場しませんでしたので、ここは是非押さえ方を覚えてみましょう。G#mなんていうコードも出てきますから自然に覚えられるでしょう。それでも押さえられない人のために5カポのAmで行きます。
Dm→Am A7→E7 Gm→Dm C7→G7 C→G A#→F

嶺上開花

2009年10月18日 | カテゴリー: ミュージック・コラム

去年書いた思い出の歌だ。「リンシャンカイホー」と読む。CDのシンボル曲でもある。麻雀用語で中国語だ。どういう事か知りたい人は広辞苑に載っているのでご参考に。しかし麻雀自体を知らない人にはチンプンカンプンだろう。サミットが洞爺湖で開かれるという事を聞いて、これは何か自分でも応援せねばなるまいと勝手に一人気合いを入れて書いた。頭の中に洞爺湖を思い浮かべ、湖を見下ろせる山の頂上に会場となるホテルをその向こうに見た。次々とフレーズが浮かんできた。
将来この歌が誰かの手に渡り世の中に広く知れ渡ることを夢見ている。十分に耐えうる歌だと思っている。しかしやり方のうまい人ならサミットに合わせて何らかの動きをして評判を得ているだろうな。そんなことを思うと「美原育ちの俺はやはりいけてねぇ」と思う次第だ。
「そんなことないよ」という強力な弁護の声が聞こえてくる。かたじけない。

「嶺上開花」

E   G#m C#m A F#7 B7
僕の心の頂上に 白い花が咲く
E A    B7 E B7     E
湖遙か 高い山 片手を翳(かざ)す
 A B7    C#m E  G#m A B7
風に吹かれている 希望の一輪の花
E A     B7 E  B7 E
青空に 鳥が飛ぶ 嶺に白い花

海の深さ宇宙の広さ いくら虫眼鏡で
のぞいてみても僕の心に 平和はなかった
君という白い花 僕は救われた
さんとさんと 日差しを浴びて 嶺に白い花

人として生きている この時代を君と
共に生きる 喜びを嶺に星が降る
氷が溶けて雪が消え 星空の彼方から
春が来た街に来た 嶺に白い花
風に吹かれている 希望の一輪の花
青空に 鳥が飛ぶ 嶺に白い花

※またまた#が出てきました。4カポでCで行きましょう。まぁいずれ興味が出てきて#さんも押さえられるようになりますからご心配なく。
E→C G#m→Em C#m→Am A→F F#7→D7 B7→G7

愛しのラナ

2009年10月18日 | カテゴリー: ミュージック・コラム

介護問題が言われて久しい。人材不足で海外から人手を集めるようになり、これからは東南アジアの人たちが日本の老人を介護するようなことが当たり前になるかも知れないとニュースで聞いた。日本の若い人よりも、よほど彼女たちの方が人の接し方に対し優しいという。本当だろうか。
その昔、「愛しのラナ」という同名の洋楽があった。早速検索をかけてみた。ヒットした中に「大栄商事」というショップが出てきた。クリックすると飛び込んできた彼らの雄姿に「これだ!懐かしい!!」「ヴェルヴェッツ」という名だったなぁ。一番前のおっさんのてかり顔をしっかり覚えている。
当初この歌は「愛しのナナ」だった。世間のことをあまり知らない僕は「ナナ」が今現在、世間でどのように評価されているか知らなかった。「ナナ」ちゃんはとても有名で、僕が使うとあまりよろしくないということだった。それはそれは有り難いご指導、ご鞭撻。頭をひねり回し浮かんだ名前が「ラナ」ちゃんだった。今度は周りが上記の「愛しのラナ」を知らないという。世間なんてそんなものさ、と胸をなで下ろし安堵した。

「愛しのラナ」

Am   Dm E7   Am
※ラナ ラナ 愛しのラナ
Am  Dm E7      Am
ラナ ラナ 君に会いたいラナ

Am      Dm  E7     Am
雨が降り出したラナ 少し酔ったよラナ
F     Dm   E7    Am
ひとり淋しいラナ 土曜日の夜ラナ
 F   Edim   Dm     E7
携帯を手にラナ ダイアルしたいラナ
※ラナ ラナ 愛しのラナ
ラナ ラナ 君に会いたいラナ

キャバレーで知り合ったラナ 22歳のラナ
俺のことなんかラナ 考えてないだろうなラナ
一目ぼれしたラナ フィリピーナラナ

も少し若ければラナ 駆け落ちしていたラナ
明日から出張だラナ 眠れないラナ
夢で会ってよラナ 抱きしめたいよラナ

ターコイズナイト

2009年10月17日 | カテゴリー: ミュージック・コラム

宝石やブランド品にはとんとうとい。それでもギターはどうかというと、ほとんどがメーカー品、ブランド品ということになるから人の言うことは宛てにならない。
ターコイズという石を知ったもの2年ほど前だろうか。東中野にあるマ・ヤンという素敵なシャンソンの店でライブをすることになった。そこで当日のシンボルをターコイズ色に染めようと誰かが考えた。賛成はしたが、その色を知らない。でもって知ったというわけさ。なかなか素敵なスカイブルーというのか純真な青空という感じの色だった。決して明石のタコ色ではなかった。
そこで歌まで創って、思い出にターコイズ色の栞(しおり)に添えた。
当初、歌の最後に「報われぬ 恋」というフレーズが入っていたのだが、そこは英断、スッポリ削除してしまった。このフレーズが入るか入らないかでずいぶんと曲調が変わる。このフレーズの入っている「ターコイズナイト」をお聴きになりたい方は、グループ名「嶺上開花」で検索しますと「白い冬」とカップリングで入ってますのでどうぞ。手風琴+山木のユニット名が「嶺上開花」です。

「ターコイズナイト」
Em  Bm EmBm Am      D7 G    B7
外は雪 寒い冬 部屋のストーブが 赤々と燃える
Em     Am D7     G C    B7 Em
我が心のドアを ノックしてくる 面影恋しい 君
どこにいる 何してる  一緒にいるの ほかのいい人と 
眠れなかった夜 明けて行く空 消えゆく星くず 君
C      G     Am      B7 Em Cmaj7Em B7
止めどなく 止めどなく ほほを伝い落ちる 涙 涙
C    G    Am    B7
ターコイズブルー ターコイズナイト 

綿帽子 銀世界 町に降る雪 ポプラ並木道
寂しい一人の 冬の暮らしに 慣れてしまったんだ 君
止めどなく 止めどなく 心に降り積もる 雪 雪 
ターコイズブルー ターコイズナイト

雪どけ水

2009年10月16日 | カテゴリー: ミュージック・コラム

この歌で「嶺上開花」A面は終わりです。あっという間の音楽の旅。いかがでしかた。
学生時代に作った、この歌は「ふきのとう」時代のものとは明らかに違う姿の歌でした。イメージはトラディショナルフォークソングだった。ギター2本が奏でるアルペジオの世界だった。それが「白い冬」の成功を見た事務所関係者からの要望でエレキのアレンジ、サビメロ追加となった次第だ。春になれば~のサビメロは東京六本木「森田荘」で書いた。
この歌はアレンジして一人で歌ってみたかった歌の一つである。しかしアレンジはなぜか「ふきのとう」風になっている。
近頃は道路が見事に舗装され、少しでも傷が付いたらすぐに補修、白線なども盛り上がるほど厚く真っ白に丁寧に定規で測って引かれている。少しやりすぎじゃないの、と思うほど車を規制して見事に仕上げている。
その点、昔の道は大変だった。砂利のまかれていない道は雨が降ったり雪解けのシーズンは泥んこ道と変身する。泥濘にはまった車はスリップで出るに出られず空回りをしている。人間はといえば、ズボンの裾を持ち上げて泥を避けて通っている。それでも長靴は泥を跳ね上げて、本人には見えないスネの後ろ側を汚す。白いズボンなどを掃いている人はまるでそこだけヒョウ柄だ。僕はその泥跳ね上げヒョウ柄名人だった。

「雪どけ水」
G A Bm Bm G A Bm Bm
 Bm   A   D  D#dimEm G  F#7
木の葉のすっかり落ちた   長い坂道を
D D#dim Em G   A Bm
君と僕は何も 言わず歩いた
いたずら風は冷たく まるで僕ら
引きちぎるように 笑い過ぎてく
 Em A  D    Bm Em A7 D Dmaj7
春になればほんの少し  素直に僕ら
Em  G  Bm     A     Bm
生きて行けるはずなのに 春はそこまで
G A B B G A B Bm

君の目からこぼれた 雪どけ水は
僕の靴の底から 染み込んできた
生きることの悲しみが 目を出したのは
みんな君のこぼした 雪どけ水のため

春になればほんの少し 素直に僕
生きて行けるはずなのに 春はそこまで
春になればほんの少し 素直に僕ら
生きて行けるはずなのに 春はそこまで

影法師

2009年10月16日 | カテゴリー: ミュージック・コラム

妹がほしかった。弟もほしかった。姉が二人、兄が一人いるので上はもう十分だ。
いつでも困ったことがあったら連絡してこいよ。兄ちゃんが何とかするから心配するなって。
こんな粋な台詞を吐いてみたかった。粋な台詞を吐ける人生を過ごしたかった。でも仕方がないね。その代わり僕には全国に血はつながっていないが、大勢の妹や弟がいる。いつも慕ってくれる兄ちゃんでいようと心がけている。
こんな幸せな人生を過ごせるのは良き理解者、目に見えない糸でつながっている「分かる、分かる」っていう気持ちの持ち主のおかげだよ。ありがとうです。

「影法師」
A#      Gm    D#     F7
おまえの小さな想い出を おかっぱ頭の面影を
A#       Gm   D#  F7  A#
もう一度見たくて遠回り 夕焼けこ焼け町
 Gm    A#    Gm    F7
今でも覚えてるか 好きだとひと事言えず
  A# Cm D#  A#   Gm  F7  Gm   F7
ひとり後ろ姿見ていた ひとりぽっち影法師

おまえの小さな想い出を 浴衣姿の面影を
もう一度見たくて遠回り 夕焼けこ焼け町
今でも覚えてるか 自転車の後ろに乗せて
夏祭サーカス見物に 手をつないだ影法師

おまえの小さな想い出を 涙でにじんだ面影を
もう一度見たくて遠回り 夕焼けこ焼け町
今でも覚えてるか 本気で愛していたよ
嫁に行く姿見送った 離ればなれ影法師

※これはGに置き換えて3カポでやってみて下さい。
A#→G Gm→Em D#→C F7→D7 Cm→Am

12月の雨

2009年10月16日 | カテゴリー: ミュージック・コラム

ここに「12月の雨」が登場するのは、ただ単に12曲目だからだ。何の深読みもない。こんなシンプルさも時として大事である。一生記憶に残ると思う。
ちょうど1週間で産声を上げるはずの「嶺上開花」。「ふきのとう」時代の「12月の雨」はフォークロック調に仕上げたが、今度は少々ソフトに仕上がっている。バックで延々と流れる「デセンバーレイン」を覚えてほしい。そのうち場内に我の声と、どこからともなく聞こえてくる、このコーラスがとけ込み、充満して恍惚感に浸ること間違いなし。
創った頃は、まだ喫煙をしていた。立派な喫煙組だった。故にあまり大きな声で言えないが、早めに止めて良かったとつくづく思っている。こんなご時世が訪れるとは思っても見なかった。飛行機だって、バスだって、新幹線だって喫煙を止めるすべはなかった。
肺ガンによる国の年間治療費が10兆円と言うから驚きだ。すべてが喫煙と因果関係があるとは思えないが、少なからず荷担していると思うのでニコチン中毒からそろそろ足を洗っても良い頃だと思うよ。

「12月の雨」
E       G#m   A          B7
外は朝早くから篠つく雨 ぼんやりタバコをくわえ眺めている
E       G#m     A       B7
寒さまじりの季節はずれの雨 君は今ごろどこでどうしてるんだろう
      E      C#m   A       B7
*もう一度いちからやり直したい 離ればなれの二人の生活にもう
      E       C#m   A      B7
 終わりを告げて優しかった頃の 二人に戻り今年の冬を迎えたい

冷えた部屋の中にただよう煙 いつか君と二人肩寄せ合って
いつまでも二人歩いた雨の電車通り 止みそうもない12月の雨

あれからどのくらい過ぎただろうか 君の涙に濡れた最後の悲しい
何か言いたそうな黒い瞳を 思い出させる12月の雨

僕はあいも変わらず昔と同じ 旅から旅への毎日です
こうして一年がアッと言う間に 足早に過ぎて行く事に辛く思う時が有る

※4カポのCで弾くと合います。
E→C G#m→Em A→F B7→G7 C#m→Am

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